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お知らせ

集中治療室に入室した急性呼吸窮迫症候群患者が受けているICUケアを調査する国際多施設前向き観察研究

集中治療室に入室した急性呼吸窮迫症候群患者が受けている
ICUケアを調査する国際多施設前向き観察研究

ReLatIonship BEtween implementation of
evidence-based and suppoRtive ICU cAre and
ouTcomes of patIents with acute respiratOry distress syNdrome

【本研究の特徴】

ARDSを対象とした大規模国際協力研究
(全世界200−300ICUsが参加予定)
疫学―治療―ICUケア−PICSをつなぐ初のレジストリー
各施設の登録は10症例のみ

【募集】

現在本研究の参加施設を広く募集しております。
御検討いただける施設は【研究代表者連絡先】まで御連絡ください。
(研究開始日は施設に応じて調整可能です)

【背景】

 急性呼吸窮迫症候群(Acute Respiratory Distress Syndrome:ARDS)は未だ高い死亡率(36−45%)が報告され、ICU入室患者の10%、全人工呼吸器患者の25%はARDSだとも言われています。しかし、ARDSの疫学的知見やARDSに対する治療戦略は不足し、さらにCOVID-19パンデミック後に変化している可能性があります。
特にABCDEFバンドルを主とするICUケアや早期離床、急性期栄養療法がARDSのPICSを含む予後に与える影響に関しては検討すべき課題 ですが未だエビデンスが少ない領域です。よって本研究では、これらのARDSの前向き観察研究でICUケアを主軸に取得しつつPICSアウトカムを解析し、通常治療とICUケアがどのようにARDSの予後に寄与するかを明らかにしたいと考えています。
本研究は国際多施設前向き観察研究で、 世界で200以上の施設の参加 がすでに見込まれていますが、入力サイトは日本語で構成されています。また各施設の負担が最小限となるよう、 各施設の患者登録数は10人を基本 とするデザインを採用しており、また前向きに取得するICUケアに関して適切なガイドを提示する画期的なEDC入力サイトを本研究用に開発しましたので、データ入力しながらICUケアを勉強し向上させることができ、是非とも御活用いただきたいと思います。

【目的】

  1. ARDSの疫学調査
  2. ARDS患者が受けている治療戦略の調査(肺保護換気の実施率、腹臥位療法・ステロイド・筋弛緩薬の使用状況、ECMOの実施状況など)
  3. Evidence-based ICU careの実施状況(ABCDEFバンドル、栄養療法、ICU日記など)
  4. Post Intensive Care Syndrome関連アウトカムの調査(退院時および退院3か月後:QOL、ADL、身体・認知・制心機能障害、雇用状況など)

※更には、2と4、3と4、2・3と4がどのように相互関係にあるのかを研究します

【研究デザイン】

 本研究は、国際多施設前向き観察研究です。日本国内の全てのICU施設が参加することができます(1病院に2つICUがある場合は、2つのICUともご参加可能です)。

  研究(患者登録)期間は2年間、1施設の登録患者は連続10人 となります(ご施設に余裕がある方は20人の登録まで可能です)。
(選択基準・除外基準の詳細については下にあります関連文書:研究計画書を参照下さい)

【本研究の流れ】

2023年6月1日〜2024年5月31日に参加ICUに入室した、選択・除外基準を満たしたARDS患者をICU入室時に登録

ICU入室時、入室中、退室時、病院退院時に指定のデータを取得する(データ入力はオンラインEDCで入力、スマホからでも入力できるようにします)

病院退院後3ヶ月の時点で電話調査で患者のPICSやQOL、ADLなどを調査します。

【研究参加、各施設担当者のメリット】

@   論文へのAuthorship権(本レジストリーからは10本以上の論文化を検討しております。投稿規定によりGroup-authorshipとなります。)
A   二次解析の権限

【データ閲覧・二次解析の権限について】

 本研究参加施設には、主解析・主論文が発表されたあとにおいては、研究代表者・研究事務局の許可のもと、収集されたデータをいつでも閲覧し、二次解析および論文・学会発表を行う権利があります。

【各施設が行う必要のあること】

@   各施設の倫理委員会に申請し、本研究の実行許可をもらう必要があります。
A   本研究は前向き観察研究であり、退院後のフォローアップを要します。入院後に患者または家族に同意書等を記入してもらう必要があります。

【各施設の負担軽減のための工夫】

各施設のデータ入力の手間や負担を減らしつつ、ICUケアなどに適切なガイドとなるように、ユーザーフレンドリーかつ専門的項目にサポートが提示されるオンラインデータ入力フォーム(EDC)を作成しています。

研究について何かご質問・ご相談のある方はいつでも下の【研究代表者連絡先】までご連絡を下さい。

【研究事務局】

LIBERATION STUDY運営委員会
研究代表者:医師 中村 謙介/劉 啓文

研究代表機関
LIBERATION Study運営委員会

【主研究者・連絡先窓口】

1. 帝京大学附属病院 救急科

Kensuke Nakamura,MD,PhD
E-mail:knakamura-tky@umin.ac.jp

2.The Prince Charles Hospital, Critical Care Research Group

Keibun Liu, MD, PhD
E-mail:keiliu0406@gmail.com

【関連文書】