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学会について

代表理事挨拶

令和7年2月
一般社団法人日本救急医学会
代表理事 溝端 康光


2025年2月24日に一般社団法人日本救急医学会の第13代代表理事に就任いたしました。

本学会は2023年に創立50周年を迎え、新たな時代に歩を進めようとしています。
このような時期に代表理事を務めますことに大変な重責を感じていますが、学会員の皆様とともに、学術団体として、新たな知見を発信しつつ社会に貢献してまいりたいと考えています。

1. 救急災害医療の質向上のための社会への情報発信

平時の救急医療はもとより、パンデミックや自然災害時においても常に質の高い救急災害医療を実践することを目指し、学術団体としての情報発信を行ってまいります。エビデンスに基づくさまざまな診療指針(ガイドライン)の公表や、社会にむけた専門家集団としての声明発信等を積極的に進めてまいります。

2. 救急医学に関する研究支援体制の充実

日本救急医学会では他学会に先んじて救急症例の統合データベースを構築し、学会員が新たな知見を見い出すための資料管理・提供を行っています。さらに、学会主導研究や多施設共同研究などの大規模研究を推進できるよう支援活動を行ってきました。ランダム化比較試験が実践し難い救急医学という分野において、多くの価値ある知見を発信できるよう、研究支援体制のさらなる充実を図ってまいります。

3. いつでもどこでも必要な救急医療を提供できる体制の確保

高齢化が急速に進み救急医療の需要が高まる我が国では、国民の皆様が適時適切に救急医療にアクセスできる体制を確保できるよう、限りある医療資源を有効に分配・活用する必要があります。そのために、的確に緊急度・重症度を判定できる基準を確立するとともに、判定結果に応じた救急医療体制の整備に取り組んでまいります。

4. 誇りとやり甲斐を持てる職場環境の整備と救急医療人材の育成

これまでの救急医療は、個々の医療スタッフの献身的な働きのもと実践されていた部分があります。このため、コロナ禍など突然の負荷がかかった際に、脆弱な一面を露呈したことは否定しきれません。強靭な救急医療を展開できるよう、救急医学・医療をより魅力あるものとし、誇りとやり甲斐を感じることのできる職場環境の構築に学会として取り組むことで、一人でも多くの救急医療人材を育成してまいります。