通常の生活を営んでいた，健康にみえる人が急速に死に至ること。外因死（交通事故など）は含まれない。WHOの定義では，瞬間死あるいは発病後24時間以内の内因死とされている。乳幼児に発生する原因不明の突然死を乳幼児突然死症候群（sudden infant death syndrome; SIDS）と称している。成人の突然死の原因としては，循環器系疾患，とくに虚血性心疾患が最も多く，次いで脳血管疾患が多いとされている。救急外来に院外心肺停止患者として救急搬送されることも多く，その死因の確定に苦慮することも多い。類義語として「急死」があるが，これは急変し死亡に至ることのみを指し，直前の健康状態を問わない。したがって「突然死」は「急死」の特殊なタイプと考えられる。