日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

下側肺障害

仰臥位を続けることにより肺の下側(背側)に生じる肺障害。重力により気道分泌液が貯留して無気肺が生じ,シャント効果により酸素化能が低下する。すでに肺胞虚脱をおこしやすい肺障害を有する患者や筋弛緩剤投与下で調節呼吸を施行する患者に発症しやすい。評価には胸部CT検査が有用である。自発呼吸下の呼吸管理や頻回の体位変換で下側肺障害の発症を防止する。治療には腹臥位呼吸療法が有効である。また一時的に高い気道内圧をかけて気道を開通させたのち,再虚脱を防ぐためのPEEP圧で管理するrecruitment maneuverが奏功する場合もある。

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