日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

スタンダードプレコーション

標準感染予防策ともいわれ,院内感染予防の標準対策として米国で作成された。院内感染予防対策は,米国ではさまざまな変遷を経て現在の標準感染予防策が推奨されている。これは全ての患者・医療従事者に適応され,病原微生物の感染源確認の有無にかかわらず,血液,全ての体液,汗を除く分泌物,排泄物,傷のある皮膚,そして粘膜が感染原因になりうるという考えに基づいている。標準的感染予防策は以下通りである。@手洗い:感染源となりうるものに触れた後,手袋を外した後,つぎの患者に接するとき,普通の石鹸を使っておこなう。A手袋:感染源となりうるものに触れるときや患者の粘膜や傷のある皮膚に触れるとき,清潔な手袋を着用する。使用後,もしくは非汚染物や他の患者に触れるときは,手袋を外し,手洗いする。Bマスク・ゴーグル・フェイスマスク:体液・体物質等が飛び散り,目・鼻・口を汚染する恐れのある場合に着用する。Cガウン:衣服が汚染される恐れのある場合に着用する。汚染されたガウンはすぐに脱ぎ,手洗いをする。D器具:汚染した器具は,粘膜・衣服・環境を汚染しないように操作する。再使用するものは,清潔であることを確認する。Eリネン:汚染されたリネン類は,粘膜・衣服・他の患者・環境を汚染しないように操作し,適切に移送・処埋する。

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