日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

一酸化窒素合成酵素

L-アルギニンを基質として一酸化窒素(NO)が合成される過程で触媒として作用する酵素の総称。1988年に発見された。現在,NOS-1(神経cNOS),NOS-2(iNOS),NOS-3(内皮cNOS)の3種類の存在が知られている。NOS-1は神経伝達物質として高次神経機能,血管・消化管平滑筋の神経調節に関与し,NOS-3は血管平滑筋のトーヌス調節,抗血栓性の維持に関与する。これらcNOSの低下は高血圧,動脈硬化などの発生要因となるといわれている。一方,NOS-2は平常状態では出現せず,サイトカインの存在下でマクロファージなど種々の細胞で誘導され,生体防御機能の一部を担う。また,NOS-2は敗血症性ショック誘発因子,組織障害誘発因子としても注目されている。

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