日本救急医学会・医学用語解説集

ホーム > 医学用語解説集 > 索引 >

医学用語 解説集

糖尿病性ケトアシドーシス

糖尿病の高血糖性昏睡の一つでインスリン作用の不足によって生じる。多尿,口渇,多飲,食欲不振,嘔吐,腹痛などの症状から始まり,進行すると高度の脱水,意識障害をきたす。ケトン体が多量に遊離されて高度のアシドーシスをきたすため,呼気のアセトン臭,尿ケトン体陽性,呼吸性代償としてのクスマウルの大呼吸などを認める。不十分な治療,インスリンの中断,感染や手術,外傷,ストレスなどが誘因となって発症する。高浸透圧性高血糖性非ケトン性昏睡と比較して若年者に多く,血液のpHや遊離脂肪酸の異常が著しいが,痙攣などの神経症状はまれである。治療はインスリン投与と十分な輸液投与である。

索引に戻る トップページへ