日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

経腸栄養

経口摂取が困難な患者に対して,腸管を利用して栄養補給をおこなう方法。経静脈栄養法(parenteral nutrition)と比較して,より生理的であるため,早期の経腸栄養導入は予後を改善するとの報告がある。腸管を利用するため,腸内細菌のbacterial translocation を予防し,免疫・代謝を改善するといわれている。またカテーテル敗血症の危険が少ないのも利点である。通常は経管栄養チューブを留置しておこなわれるが,嘔吐や誤嚥を予防するためチューブの先端を十二指腸以下に進めることが望ましい。また,最近は内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を利用する方法が普及している。内容として消化態・半消化態・成分栄養剤などがあり,病態に応じて選択・使用されることが望ましい。免疫強化を企図した製品も市販されている(immuno-enhancing diet)。

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