日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

細胞死

細胞死とは,生体を構成する個々の細胞の死をいう。アポトーシスとネクローシスの二つの概念に大別される。アポトーシスとは,多細胞生物において,発生時の器官形成と成長,細胞の分化,生体の恒常性維持に重要な役割を果たす予定された細胞死であり,形態学的には遺伝子情報を含む核のクロマチン凝縮,核断片化,細胞分断化(アポトーシス小体)が特徴的である。一方,ネクローシスは,予期せぬ受動的な細胞死であり,外傷あるいは炎症への反応,循環系の障害などによる大規模な細胞死である。形態学的には,核の変化は少なく,ミトコンドリアは崩壊し,細胞は徐々に膨化し細胞の内容物の流出と炎症細胞の浸潤が特徴的である。

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