日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

ムスカリン様作用

アセチルコリン(ACh)による副交感神経節後線維刺激作用をムスカリン様作用という。心拍数減少,末梢血管拡張,腸蠕動亢進,気管や子宮収縮,腺分泌亢進,縮瞳,眼圧低下などの症状を呈する。救急領域では有機リン中毒などでみられる。硫酸アトロピンはこれと選択的に拮抗する。アセチルコリンを伝達物質とする末梢神経は,副交感神経節後線維,自律神経節前線維,運動神経の3種類あるが,それぞれのレセプターは異なる。ムスカリンは,副交感神経節後線維のレセプターと反応するが他の2種類とは反応しない。一方,ニコチンは自律神経節前神経,運動神経のレセプターと反応するが副交感神経節後線維とは反応せず,このニコチンで反応するコリン作動効果をニコチン様作用という。

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