日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

心嚢気腫

心膜腔に空気が貯留した状態のことで,外傷,陽圧換気,感染(肝膿瘍や結核),消化管穿孔,などで生じる。空気流入経路としては,@肺胞から血管・気管支周囲の間質結合組織を通り縱隔を経る,A気管・気管支破裂との交通,B気胸と心膜胸膜破裂の合併,C腹腔内との交通,などがある。非開放性の胸部外傷によって生じることもある。陽圧換気により緊張性心嚢気腫による心タンポナーデをおこすことがある。心膜腔内で空気と液体(心嚢液あるいは血液)が混ざるときに生じる特徴的な音が聴取できるといわれている(水車の羽が水を切る音に似ていて‘bruit de moulin’と呼ばれる)。

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