日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

マルゲーニュ骨折

骨盤骨折の一形態で,前方骨盤輪骨折と後方骨盤輪骨折が合併した骨折で垂直方向にずれているものをいう。マルゲーニュ(Joseph Francois Malgaigne,1806‐1865,仏,外科医)により命名された。後方構築が破壊されるため回旋方向の不安定性が生じ,完全不安定型(回旋垂直不安定型)に分類される。高所からの転落で下肢からの外力が骨盤におよぶと発生することが多い。骨盤骨折の中で最も重篤で血管・神経・臓器損傷を合併することが多く,適切な治療がおこなわれないと後腹膜への大量出血をきたし生命予後は不良となる。迅速な経カテーテル動脈塞栓術(TAE)と創外固定の適応である。

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