日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

健忘

記憶の構成要素である記名,把持,追想の3要素全ての障害で,時間的に限られた一定期間の経験を追想することができない状態である。その期間のことをまったく追想できない場合を全健忘(total amnesia),部分的な場合を部分健忘(partial amnesia)という。全健忘で意識障害の期間のみならず,それより以前の健康であった期間にまでさかのぼって追想できない場合を逆行性健忘(retrograde amnesia),意識回復後のある期間を追想できない場合を前行性健忘(anterograde amnesia)という。逆行性健忘は頭部外傷,脳出血,てんかん,中毒などにおいてみられ,前行性健忘は心因性でみられることが多い。

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