日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

バーストサプレッション

周期性脳波の一つで,ほとんど基礎律動がみられない平坦な期間と高電位徐波が群発する期間が交互に出現するものをいう。正常人の脳波は,覚醒閉眼時にはα波が最も優勢な波であるが,意識レベルの低下とともに徐波化していき,Θ波,さらに意識レベルが低下するとδ波,低振幅脳波などが出現する。脳波は外的刺激や睡眠・覚醒のリズムの影響で変動するが,外的刺激に無反応な昏睡となると,脳波は低振幅徐波,αやβ波(αまたはβ coma),burst suppressionなどを呈し,さらに進行すると平坦脳波になる。burst suppressionは低酸素性脳症,ヘルペス脳炎,視床下部病変,バルビツール酸系薬物中毒等のほか,幼児の特殊なてんかんでもみられる。病態としては大脳皮質と皮質下灰白質が広範に障害された場合に出現すると考えられており予後不良の徴候である。

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