日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

アルカローシス

酸塩基平衡をアルカリ側にしようとする状態をアルカローシスといい,これによりpHが7.45以上になった状態をアルカレミア(アルカリ血症)という。代謝性アシドーシスに際しておこる代償性変化については,通常アルカローシスという用語は使用しない。アルカローシスには,血液の中に重炭酸イオンHCO3‐が増加する代謝性アルカローシスと,肺から二酸化炭素が過剰に排出されることによってPCO2が低下する呼吸性アルカローシスがある。肺胞換気が過剰となる原因としては,中枢性と末梢の化学受容体の刺激によるものがある。中枢性のものには過換気症候群(hyperventilation syndrome)などがある。低酸素状態は末梢の化学受容体を刺激して呼吸性アルカローシスを引きおこすことがある。代謝性アルカローシスは,幽門狭窄症による頻回の嘔吐にともなう低クロール性アルカローシスが代表的である。

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