日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

化学性肺炎

経気道的に吸入した気体や粉塵あるいは液体の化学作用によっておこる肺傷害をさす。欧米ではpneumonitisとして,感染によるpeumoniaと区別されている。家庭用あるいは工業用として使われる多くの化学薬品がその原因となり,急性あるいは慢性に肺の炎症を引きおこす。高齢者や意識障害患者におこる,胃液(pH2.0以下)の誤嚥によるMendelson症候群も化学性肺炎の一種である。慢性型は,肺が長時間にわたり低濃度の刺激物に暴露されることによっても引きおこされる。化学性肺炎は易感染性で,放置すると肺線維症に移行し呼吸障害をきたすことも少なくない。

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