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医学用語解説集

エネルギー消費量

生体が生命を維持するために必要な熱量をエネルギー消費量という。生体はこの必要熱量をエネルギー基質を燃焼させて産生している。実際のエネルギー消費量は安静臥床,絶食時の基礎代謝で消費される熱量である基礎エネルギー消費量(basal energy expenditure; BEE)に定数を乗じて計算されてきた。このBEEを算出する式として一般的に用いられているのがHarris-Benedictの式である。これは以下に示すとおりである。
男性:BEE(kcal/day)= 66.5+13.75BW(kg)+5.00H(cm)- 6.78A(歳),
女性:BEE(kcal/day)= 655.1+9.56BW(kg)+1.85H(cm)- 4.68A(歳)。
また,食餌摂取や高カロリー輸液投与による熱量産生を考慮したものを安静時エネルギー消費量(resting energy expenditure; REE)といい,BEE×1.2に相当するとされている。実際のエネルギー投与量はこのREEに更にストレスファクターを乗じて求められている。最近ではエネルギー消費量を計算式ではなく,呼気から実測する間接熱量測定法が普及してきている。