日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

胃冷却法

1958年に米国のWangensteenが胃内腔にバルーンを挿入し,95%アルコール溶液と0〜10℃に冷却した水をバルーン内に数時間還流し,胃壁温度を10〜15℃に下げることで胃酸分泌を低下させるとともに胃血流を減少させ,胃潰瘍出血に対する治療法として発表した(Surgery 1958; 44: 265-74)。その後本法は内視鏡的止血やプロトンポンプインヒビターによる薬物療法の登場により止血目的でおこなわれることはなくなってきた。熱中症の異常高体温の補正目的で胃内に胃チューブにより冷水を注入したり,人為的低体温の導入および維持の目的で胃内バルーンに冷水を注入するなど体腔内冷却法の一つの方法として利用されている。

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