医学用語解説集
エージング(有機リン中毒)
有機リンは,体内においてアセチルコリンエステラーゼをリン酸化することによって,これを失活させ毒性を発揮する。解毒剤であるPAM(2-pyridine aldoxime methiodide)は,リン酸化したアセチルコリンエステラーゼからリン酸基を剥がし,アセチルコリンエステラーゼ活性を復活させる。有機リン中毒におけるエージングとは,服毒後の時間経過とともに,このリン酸化が不可逆的になることをいい,その結果PAMが無効になる。よってPAMは,可及的早期に(24時間以内に)十分量投与することが望ましい。