日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

リフィリング現象

リフィリングとは,間質から血管内へ体液成分が移行することをいう。外傷,熱傷,急性中毒,環境障害,感染などの侵襲が生体に加わると,微小血管の透過性が亢進し,血漿成分が間質(いわゆるthird space)へ漏出する。輸液療法がおこなわれ,循環血液量が一定時間(侵襲の大きさによって異なるが通常は48時間程度)十分に維持されると,血管透過性が正常化するとともに,血管外に漏出した水分が血管内に再度戻ってくる。わが国では,これをリフィリング現象といい,患者の腎機能が保たれていれば,尿量の増加,血圧や中心静脈圧の上昇などがみられる。しかし,この現象に気づかず,輸液量を減らさないと,肺水腫を招く危険性がある。

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