日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

ER型救急医療

ERはemergency roomの略で,救急室,あるいは救急外来を意味する言葉である。近年,本邦では,従来の救命救急センターを主体とした3次救急医療に対して,ER型救急医療が注目されるようになり,「ER」がER型救急医療の意味に使用されることが多くなった。本来,ER型救急医療は北米型救急医療モデルのことであり,以下の特徴を有する。@重症度,傷病の種類,年齢によらずすべての救急患者をERで診療する,A救急医がすべての救急患者を診療する,B救急医がERの管理運営をおこなう,C研修医が救急診療する場合には,ERに常駐する救急専従医(attending emergency physician)が指導をおこなう,D救急医はERでの診療のみを行い,入院診療を担当しない。北米と医療体制の異なる本邦では,厳密に北米型救急医療モデルを遂行している医療施設は少ない。このため,医療施設によって上記の一部を満たすさまざまな診療形態がER型救急医療と呼称されている。

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