日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

酸素親和性

ヘモグロビン,ミオグロビンなどの酸素結合色素と酸素分子の結合の強さを表す指標。S字カーブで表される酸素解離曲線上の酸素飽和度50%の部位の酸素分圧(P50,単位はmmHg)で示される。体温上昇,アシドーシス(pH低下),CO2濃度上昇,2,3-diphosphoglycerate(2,3-DPG)の増加によって,P50は上昇する。これは酸素親和性の低下を意味し,酸素解離曲線は右にシフトする。これによってCO2濃度が高くアシドーシスの強い末梢組織ではヘモグロビンは酸素を離しやすくなる(ボ−ア効果Bohr effect)。一酸化炭素COはヘモグロビンとの親和性が酸素の約270倍あるといわれ,ヘモグロビンと結合した酸素は,COに簡単に置換され,臓器の低酸素状態を生じる(CO中毒)。

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