日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

分離肺換気

左右の肺を別々に換気する方法。1942年にCarlensが特殊な気管チューブ(カーレンス気管チューブ)を考案したことに始まり,その後Robertshowがチューブを改良したことで普及し,現在は気管粘膜を損傷しにくいブロンコキャス®が用いられている。標準的な分離肺換気用チューブはダブルルーメン構造になっており,左肺用と右肺用がある。胸腔鏡補助下手術,胸部大動脈瘤人工血管置換術,食道癌根治術,あるいは肺切除術の片肺換気時の麻酔によく用いられる。また,片側肺病変で病側肺と健側肺の換気のパターンを変える必要性がある場合や,肺胞蛋白症における肺胞洗浄術の際にも適応となる。2台の人工呼吸器を用いることにより,左右肺の1回換気量や吸気流速,呼吸数などを自由に変更できる。

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