日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

対側損傷

頭部外傷において,衝撃が加わった部位と対角線の位置に脳挫傷や脳内出血などの脳損傷がおこる現象。頭部に衝撃が加わったとき,脳に加速/減速力が生じて打撃の直下に脳損傷をきたす(直撃損傷,coup injury)。打撃部の反対側には陰圧を生じ,空洞現象をおこして,この部位に脳損傷が起きる。これを対側損傷という。とくに後頭部への衝撃に際して前頭葉や側頭葉に脳損傷を生じることが多い。しかし,前頭部打撲では前頭葉と側頭葉前部に直撃損傷をきたすが,対側損傷はまれである。

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