日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

肺動脈カテーテル

Swan HGCとGanz Wにより開発されたバルーンつきの右心カテーテルである。先端のバルーンを膨らませ血液の流れにのせてやることで,大静脈から右心房,右心室を経て肺動脈まで容易に挿入できる。中心静脈圧,肺動脈圧,肺動脈楔入圧,血液温のほか,熱希釈法による心拍出量の測定が可能であり,厳密な循環管理をおこなうためには非常に有用なカテーテルである。心拍出量を自動的かつ連続的に測定できる機器も市販されている。肺動脈血の酸素飽和度(混合静脈血酸素飽和度)の測定からは組織の酸素需給の状態も知ることができる。最近では心臓ペーシングが可能なもの,混合静脈血酸素飽和度が連続モニタリングできるもの,右室駆出率測定用などバリエーションが広がっている。中心静脈圧,肺動脈圧,肺動脈楔入圧は呼吸によって変動するため,測定は呼気終末でおこなう。

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