日本救急医学会・医学用語解説集

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医学用語 解説集

異型狭心症

心外膜表面を走行する比較的太い冠動脈が一過性に攣縮して狭窄ないし閉塞をきたすことによっておこる狭心症。安静時に出現し心電図上ST上昇を伴うことから,1959年Prinzmetalによって呼称されたが,後に冠動脈攣縮が原因であることが明らかにされ,血管攣縮性狭心症(vasospastic angina)と呼ばれるようになった。その特徴は,@夜間から早朝に多い,A安静時におこりやすいが,激しい労作では誘発しにくい,B精神的興奮,喫煙,飲酒などが誘因となる。診断は,発作中の心電図により可能であるが,その機会を得るのは困難で,冠動脈造影時のアセチルコリン誘発試験によって確定する。治療はカルシウム拮抗薬を中心とした薬物療法が中心である。

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