致死的3徴
胸部大動脈損傷
重症外傷において予後不良の原因となる3つの因子のことで,一般的な「死の三徴(瞳孔反応停止,呼吸停止,心停止)」とは異なる。重症外傷において低体温(hypothermia),アシドーシス(acidosis),凝固異常(coagulopathy)はdeadly triad(bloody vicious cycle)と呼ばれ,予後を不良にする重要な因子である。deadly triadの客観的指標を以下に示すが,諸家の報告には多少のばらつきがある;@hypothermia; 深部体温34℃以下,Aacidosis; pH < 7.2,Bcoagulopathy; non-mechanical bleedingの出現。Bloody vicious cycleに陥った重症腹部外傷を中心に,damage control surgery(DCS)が広く応用されるようになってきている。