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日本救急医学会利益相反管理指針に関するQ&A

日本救急医学会利益相反管理委員会では、利益相反管理指針を制定し、理事会、社員総会の議を経て2012年1月1日付けでこれを実施して来ました。その後も、日本医学会の方針に沿って改訂を加えて参りました。しかし、会員の皆様には、利益相反管理指針を定めることの意義、目的、申告手続きなどについてさまざまな疑問をお持ちの方が居られることと存じます。そこで、当委員会では日本救急医学会の会員の疑問に答えるべく、日本医学会が定めた「医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」に沿って、Q&Aの作成とホームページへの掲載を行うことと致しました。

日本医学会では、「医学研究のCOIマネージメントに関するガイドライン」に於きまして、日本医学会の各分科会に共通する利益相反の一般論につきまして多くのQ&Aを公開しておりますので、利益相反全般に関するQ&Aについては、まずはそちら(下記)を参照して下さい。

◎以下には日本救急医学会に於いて、これまでに寄せられた本学会におけるQ&Aについてのみ紹介します。


【1】利益相反管理の基本姿勢に関する質問、など

Q.本学会の利益相反管理指針は、臨床研究に関する利益相反となっていますが、基礎研究は対象としないのでしょうか?
(本学会の利益相反管理指針は、2015年1月の改訂により、既に「医学研究に関する利益相反・・・」と
なって居りますが、この質問は利益相反管理指針の基本姿勢に関する意義のあるものですので、削除せず掲載します。)

A.本指針は、臨床研究に携わる会員に依頼者である企業などとの経済的な利害関係を一定要件のもとに開示していただき、研究の公平性と透明性を担保させることによって会員を守るとともに、被験者の人権の擁護に配慮して、臨床研究をより一層推進するために定められるものですので、現時点では臨床研究に限っております。現時点で臨床系学会の多くは臨床研究を対象とした利益相反管理指針を定めています。
 最近、日本医学会では、臨床医学研究に限らず、予防、診断及び治療方法の改善、疾病原因及び病態の理解の向上並びに患者の生活の質の向上を目的として行われる生命科学研究や基礎医学研究から人間を対象とする臨床医学研究、臨床試験までの研究を広く医学研究として定義し、産学連携の研究であればCOIマネージメントの対象と位置付ける方針を示しました。  従って本学会においても、次の段階として利益相反管理指針を基礎医学研究をも含める方向で検討して行くことが求められる事になります。

Q.医学研究を行ったり、その成果を発表したりする場合、企業からの資金提供が悪いような印象を受けますが…

A.そうではありません。国策として科学技術基本計画が推進されており、企業から正当な報酬を受けることや、医学研究の推進に向けて資金援助をしてもらうこと自体には全く問題はありません。日本医学会でも産学連携は必要であると位置づけています。それらの事実をきちんと大学などの施設や、日本救急医学会などの学術団体が透明性を確保して正確に把握しておくことが重要であり、産学連携による臨床研究の実施に疑義があると指摘され、研究者が誹謗中傷された時に、あらかじめ自己申告により正しい情報が既に開示されておれば、日本救急医学会として社会への説明責任を果たし、適切に対応することが可能となります。

Q.利益相反状態の開示を義務付けることは、企業との産学連携活動を阻害することにつながるのではないでしょうか?

A.利益相反状態の開示は、あくまで自己申告に基づくものであり、産学連携活動を規制したり、個人収入を減じるための取り組みをしようとするものではありません。臨床研究を発展させるには、産学連携は必要であり、これを透明性、公明性を持って推進することが重要と考えており、適切に臨床研究が行われ、その成果が適正に公表されることが、現場での医療改善に結びつくと考えられてい ます。従って、日本医学会においては、第2回日本医学会分科会利益相反会議(2011年11月)のシンポジウムにおいて、自己申告書に多くの企業名が出てくることは、むしろ好ましいとする雰囲気作りが大切である、としております。

Q.利益相反状態を申告した場合、学会発表が出来るのでしょうか。

A.利益相反状態があると申告した場合には、学会発表時に開示することを要します。利益相反状態があるから、すべて発表できないとか、研究できないと言うことではありません。開示した上で、発表することが学会員の利益になるか否かを判断して発表してください。そのような研究も沢山あると思われます。

Q.諸外国では、医学研究の利益相反自己申告はどのようになっているのでしょうか?

A.日本医学会主催の第2回日本医学会分科会利益相反会議(2011年11月)のシンポジウムによれば、国によって利益相反管理状況はさまざまです。欧米先進国では多くの学会や国際的な雑誌では、演題発表時および学術雑誌へ発表する場合に利益相反自己申告書の開示が義務付けられています。一方、地域や国によっては、このような管理には全く手が付けられていない国や地域も数多く有ります。

Q.非会員が本学会の特別講演、シンポジウムなどに招待された場合、日本救急医学会の利益相反管理指針は適用されますか?

A.本学会の事業に参加することから、会員の場合と同様に、発表時に利益相反状態の開示が求められます。

Q.日本救急医学会総会・学術集会時に開催される企業主催のランチョンセミナー、イブニングセミナーの発表者には、日本救急医学会の利益相反管理指針と細則が適用されますか?

A.企業主催のランチョンセミナーやイブニングセミナーなどは学会員を対象に行われることから、発表者は利益相反状態についてその有無に関わらずスライドを用いて開示する義務があります。

Q.日本救急医学会の利益相反管理指針は、地方会にも適用されますか?

A.地方会における発表については、今後の検討課題です。理事会や地方会で議論されることになるでしょう。方向性としては、当然ながら開示する方向で検討されるべきでしょうが、地方会において学会本体の管理指針がそのまま適用されるかは今後の課題です。

Q.学会開催のための企業からの寄附金、もしくは学会中のセミナー等共催費は、研究に関する利益相反申告書に記載する必要があるのでしょうか。

A.医学研究に於いて、利益相反管理のために開示を求めて居るのは、企業からの資金を得ることによって研究結果に影響を受けていないか否かの判断材料を、研究結果を読む人に提供することにあります。そのために研究者は成果の発表に際し、一定の基準を超えたものは申告することを求められております。
 一方、学会開催の寄付金やセミナーなどの共催の費用は、学会やセミナーの主催者が学会の会計報告の中で監査を受けております。目的が医学研究のための費用とは異なりますので、研究発表に際しての開示は求められておりません。
 なお、学会開催への寄付金などは、日本製薬工業協会の透明性ガイドラインにそって、各企業が支出した年間総額を開示しております。

Q.配偶者や一親等の家族が製薬会社の社員なら、その会社の製品に関する研究発表は出来なくなるのでしょうか?

A.利益相反管理指針は、研究そのものを抑制するものでは決してありません。ご質問のような状況で研究発表を行った場合に、状況を開示した上での発表であれば、読者はそれを踏まえた上で結果を判断してくれるでしょう。
 現時点では日本医学会の指針においては、研究者の家族(例:一親等まで)を対象にするかどうかについては各分科会の事情を勘案して設定することになっています。本学会では現時点では、家族に関してまでは申告対象としておりません。
 しかしながら、開示しなかった場合に、あとでそのような状況が判明して、利益相反管理に深刻な状態が生じて居ると社会(マスコミなど)が判断したような場合には、本学会として学会員である研究者の立場を養護することが出来なくなる心配があります。このような事態を避けるためにも、利益相反管理委員会にご相談頂くか、自主的に開示されるのが望ましいと考えます。


【2】利益相反申告とその申告書提出に関する質問

Q.日本救急医学会で演題発表をしようとすれば、利益相反状態の報告について具体的に、何をすればいいのでしょうか?

A.日本救急医学会総会での発表については、筆頭発表者の発表演題に関係する企業などとの利益相反状態を開示することが必要です。開示は当該発表演題に関連した企業との金銭的な利益相反状態に限定されます。臨床的に影響力のある医学研究成果については論文として投稿されますので、全共著者の利益相反状態の開示を求めています。

Q.学会で演題発表する場合、いつ筆頭発表者の利益相反状態を申告するのですか?

A.日本救急医学会では、いつ申告するかは、学会長の判断に従い、演題募集要項に示されます。施行細則に従って演題の応募時と発表時に利益相反状態の有無に関わらず開示することになります。

Q.日本救急医学会雑誌に論文投稿時の「投稿時利益相反申告書」は誰が提出するのですか?

A.「投稿時利益相反申告書」は、すべての共同著者が、申告書一枚には自分のことのみを記載し、全共同著者が各自1通ずつ、投稿時に申請する必要が有ります。

Q.学会発表において利益相反状態を虚偽申告した場合にはどのようになりますか?

A.利益相反状態の告発があった場合、利益相反管理委員会で検討し、指針に反する場合は理事会に上申して、違反者への措置は不適切な申告状態での論文掲載に対する措置に準じてしかるべき措置が講じられます。

Q.奨学寄付金が一名の研究代表者に対し年間100万円以上と書いてありますが、一名の研究代表者を通じて支払われる講座、医局への総額が年額100万円と考えるのでしょうか。

A.医局、講座へ一括して支払われるものは通常一名の代表者を経由して支払われるので、その金額が100万円以上の場合は申告を要します。別個の研究者に対して支払われる場合には、ある人に対して基準を超えれば申告対象となります。

Q.過去1年の利益相反状態を申告すると有りますが、何らかの理由で受託研究費や助成金の受け取りが1ヶ月遅れ、翌年は予定通り受け取ると、過去の12ヶ月間には定められた基準を超える場合があり得ます。このような場合にはどうすれば良いでしょうか?

A.申告書の特記事項記載欄にその旨を申告して下さい。

Q.私の家族が、私の推進する研究に関連して利益を挙げる可能性のある会社の社員です。私が、本管理指針第2条の適用を受ける場合には、どのようにすれば良いでしょうか?

A.配偶者、一親等の親族がその様な状況にある場合には、役員等利益相反申告書の別紙にて申告して下さい。

Q.教授が代表者として200万円を超える受託研究費をいただいている研究の、筆頭演者として私が発表します。この場合、開示の必要性はあるのでしょうか?

A.開示の対象になります。発表者が、受託研究費受領の代表者(この場合は発表者の所属する教室の教授)と異なっていても、受領した受託研究費と同一のテーマで発表をする場合には、準備段階において教室内で利害を共有することになりますから、開示の対象となります。一方、受託研究費のスポンサーとなった企業・団体と関係のないテーマであれば、開示の対象とはなりません。
 ただし、別の研究のための100万円以上の受託研究費で購入した機器であっても、本研究において重要な役割を占める機器であれば、その受託研究費も開示しておくことが勧められております(第5回日本医学会分科会利益相反会議)。

Q.細則の申告すべき利益基準にある金額は、それ以上の場合に自己申告が必要との意味ですか?たとえは「(1)企業や営利を目的とする団体の役員、顧問職については、1つの企業・団体からの報酬額が年間100万円」とは、100万円以上(100万円を含む)のことですか?

A.その通りです。施行細則第7条(1)〜(9)に記載してある金額は、開示すべき最低金額として示されています。

Q.奨学寄付金として100万円の寄付を頂いても、税金や手数料などの名目で差し引かれ、研究に使える金額はそれ以下になりますが、その場合は開示しなくても良いのですか?

A.いいえ。企業が支出した金額が基準額以上の場合には開示する必要があります。例えばこの場合に、自分たちの研究に使える金額が70万円であったとしても、100万円の奨学寄付金をいただいたと開示する必要があります。

Q.製薬会社の健康診断に行き、その報酬として年間に5万円を超える金額を受け取りましたが、開示する必要がありますか?

A.いいえ。正当な診療行為に対する対価であり、社会通念上、妥当な範囲の報酬であれば、その学会発表や論文投稿にかかわる研究への寄付ではありませんので、開示する必要はありません。

Q.論文投稿では、過去3年間に受けた利益を年ごとに分けて開示するとのことですが、どの年にいくらの講演料や原稿料を受け取ったか、覚えていません。

A.日本医学会では企業などから受け取った金額の自己管理をしっかりと行う事を求めて居ります。データや資金源についての書類は3年間の保管を義務化する方向にあります。開示すべき金額の場合には、研究機関に確認したり、個人では確定申告書類の控えなどから追跡したりすることも可能でしょう。すでに、日本製薬工業協会(製薬協)では透明性ガイドラインを設け、このような寄付金額を、2013年度分から機関別、講座別に、あるいは講演料や原稿料などは個人別に、各社のホームページに公開しており、一般市民でもそれを見ることが可能になっています。そのため、企業が公開した金額と、研究者が開示した金額に齟齬が無いように十分に注意してください。
 学会発表でも、開示すべき内容がある場合には、スライドで示すのみならず、その内容を音読することが求められておりますので、正しい開示に十分に留意してください。

 
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