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秋田市の救急救命士による気管挿管に関する4学会合同調査報告書(第2報)

2003年7月
 4学会合同調査会では秋田市における救急救命士による気管挿管の件で、現地の行政機関、医師会、医療機関の関係者から聞き取り調査を行い、事実関係と問題点を平成14年7月に報告書として公表した。その中で、4学会が今後検討すべき課題として、秋田市の心肺蘇生に関わるデータと発表論文の検証、ならびに救急救命士による気管挿管事例の検証を挙げている。この度一応の調査を終了したので、その結果を報告書(第2報)として公表する。
A.秋田市のCPA(cardiopulmonary arrest) 患者の蘇生率に関するデータと医学論文の検証

<調査目的>

 秋田市のCPA患者の社会復帰率については、総務省へ報告したものと市民向けの2つのデータがあり、その数値が異なっていることが先の調査で明らかとなっている。今回の調査では、消防統計データの信頼性、学術論文中のデータと消防統計との整合性について調査した。また、秋田市ではCPA患者の約70%に気管挿管が行われていた事実が明らかであり(秋田県消防防災課、医務薬事課:救急救命士による気管内挿管に関する実態調査結果;平成14年3月)、論文中におけるその事実の取り扱いを検証した。
<調査対象>
1.CPA患者の社会復帰率に関するデータ
  秋田市消防年報 秋田市消防本部編集 平成6,7,8,9,10,12,13年版 (秋田市消防本部 出版)
注:平成11年版は出版されていないが、データは公表されている。
(2) 「あきたしの救急 '96」、「'98 あきたしの救急」、「2000 あきたしの救急」。秋田市消防本部 刊行
2.医学論文
  秋田市のCPA患者の蘇生率に関しては、いくつかの学会発表や論文があるが、海外でも読まれる機会の多い英文論文を調査することとし、MEDLINE で検索し得た(key words; out-of-hospital cardiac arrest, CPR, defibrillation, Japan の組み合わせによる)以下の3論文を対象とした。
(1) Tohoku J Exp Med , 2001, 194:107 - 119.
A Utstein-style analysis of prognostic factors related to survival in out-of-hospital cardiac arrests in Akita-city, Japan.
Yohichi Seino, Ryuko Ito, Ichiro Suzuki, Keiji Enzan and Hideo Inaba :Retracted.
(2) Resuscitation, 2001, 50:153 - 160.
  Estimating the effect of bystander-initiated cardiopulmonary resuscitation in Japan.
Miho Sekimoto, Yoshinori Noguchi, Mahbubur Rahman, Kenji Hira, Michihiko Fukui, Keiji Enzan, Hideo Inaba, Tsuguya Fukui
(3) J Epidemiol, 2001, 11:29 - 40.
  The defibrillation system of basic emergency medical technicians in Japan: a comparison with other systems from a 14-year review of out-of-hospital cardiac arrest reports.
Sekimoto M, Rahman M, Noguchi Y, Hira K, Shimbo T, Fukui T
<調査結果>
1.消防統計の信頼性について
 秋田市消防年報を詳細に調査したところ、搬送人員、特定行為実施傷病者数、除細動実施数については毎年の年報で同じ数字が掲載されており、統計数値として信頼性が高い。しかし、これら以外の数値については平成8年版年報以降、適切な説明なく修正されており、とくに平成12年、13年版の修正が著しい。数値が大きく修正されているのは、CPA処置搬送人員、市民による心肺蘇生法実施件数、市民による心肺蘇生法実施率、ならびに社会復帰率と1ヶ月生存数であり、市民の参加に関わる数値と蘇生成功率が主な修正の対象となっている。
a. CPA処置搬送人員:平成13年版年報で、平成9年、10年、11年のデータが大幅に下方修正されている。(表1)
b. 市民による心肺蘇生法実施件数:平成13年版の年報で、平成9年、10年、11年のデータが大幅に下方修正されている。(表2)
c. 市民による心肺蘇生法実施率:平成12年版の年報では、平成6年から平成11年にかけて直線的に上昇しているが、平成13年版の年報では、下方修正され8年から12年にかけてほぼ横ばいで推移している。(表3)
d. 社会復帰率:13年版の年報では社会復帰人員と社会復帰率の項目が削除されている。(表4)
e. 1ヶ月生存数と1ヶ月生存率: 12年版年報では、1ヶ月生存率は平成6年の11.59%から平成8年には17.06%へと急増し、以後平成11年の11.52%へと再び減少している。平成13年版の年報では、平成8年の17.75%から翌9年の7.14%と著減しており、10年,11年も大幅に下方修正されている。このため平成13年版年報に記載されている平成9年,10年,11年の1ヶ月生存数が社会復帰人員を下回るという大きな矛盾が生じている。(表5、6)
 消防年報と「あきたしの救急」のデータを比較した。表7に示す通り、「あきたしの救急」においても年報と同じように修正が加えられており、消防本部から出されているデータとの間には相違は見られない。
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2.CPA症例の社会復帰率の信頼性について
 厚生労働省科学特別研究事業「救急救命士による適切な気道確保に関する研究班」平成13年度総括研究報告書によると、研究班の作業を行うには、秋田市消防本部有志により編纂されてきたとされる小冊子「あきたしの救急」全巻が必要で、第一回の班会議後、厚生労働省を通じて秋田市消防本部に「あきたしの救急」の提出を要請したが、残念ながら協力を得られなかったことが記載されている(報告書26ページ)。今回、本調査委員会が独自に入手した「あきたしの救急 '96」によると、秋田市消防年報にも記載されている通り、CPA搬送件数169例中23例、13.61%の社会復帰があったとされている。詳細に記録されている本資料を検討すると、23件のうち救急隊現場到着時の状態から心停止が確認されるのは11例であった。それ以外の12例では生命徴候が認められており、JCSがゼロであったり血圧が256mmHgであったりする事例もみられる(表8)。救急隊到着前に心拍が再開したものはUtstein-style では心停止の母集団には含めないことになっており、救急隊到着後の心停止も別群として集計することになっている。この調査結果から見ると本資料では全てが一括されていると考えられ、平成8年の秋田市におけるCPAの社会復帰率は、13.61 %とは程遠い数値になることは明らかである。
 
3.消防統計と論文データとの整合性
 調査対象の3論文のうち、論文(1)は1994-1998の5年間、論文(2)と論文(3)は1995-1998の4年間のデータである。数値そのものの比較はできないものの論文間での整合性はとれており、論文中のデータの解析は妥当なものと判断される。そこで消防統計と論文(1)のデータを比較した。論文では心原性などのsub-groupによる解析が行われており、消防統計と比較できる項目は多くないが、それでも大きな相違が明らかとなった。
(1)心肺停止と確認された者:
a. 論文―1,118人(論文表1より)
b. 年報―1,249人(不搬送391人にCPA処置搬送人員858人を加えた数)
(2)心肺停止が確認され心肺蘇生が行われた者:
a. 論文―762人(論文表1より)
b. 年報―858人(CPA処置搬送人員として記載の平成12年版年報による)
(3)目撃者による心肺蘇生実施件数(人員)
a. 論文―332人(論文表3による)
b. 年報―415人(平成12年版年報による)
(4)生存者(心肺蘇生が行われた全てのCPA症例中)
a. 論文―37人(1年後生存;論文表1による)
b. 年報―96人(社会復帰―自立生活可能者;平成12年版年報による)
(5)社会復帰率
a. 論文―4.85%(37/762)(1年後生存率)
b. 年報―11.19%(96/858)(社会復帰率)
上記のように全ての項目で相違が見られるが、bystander CPRの実施件数と生存者の相違はとくに顕著である。
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4.論文のデータベースについて
 論文(1)は、1994年から1998年に至る5年間の秋田市におけるCPA症例をUtstein-styleでデータ収集したものを解析して発表したものである。論文(2)は、1995-1998年の4年間のデータを他地域(大津市と出雲市)のデータと比較したものである。論文(3)は、論文(2)のデータと諸外国のデータを比較して、わが国の病院前心停止の救命率が低い原因につき検討したものであり、秋田市に関わるデータは論文(2)と同じである。これらのデータは地域救急医療システムのなかでUtstein-styleにより収集されたものであり、本来消防機関から出される公式発表のデータと整合性があるのが当然である。しかしながら前項で述べた如く、両者の数値は大きく相違している。特にbystander CPR の実施件数、生存者数、社会復帰率(論文では1年生存率)で相違が大きい。
 論文は秋田市における病院外心肺停止患者の実態を分析し、生存率に影響する因子の解明を目的としている。したがって、研究対象の背景となる秋田市の救急医療体制は、この研究にとって重要な事項と考えられる。研究方法の項にある秋田市の救急医療体制の紹介では、救急救命士は気道確保の方法としてラリンジアルマスクあるいは食道閉鎖式エアウエイを用いることができるとあるのみで、気管挿管についての記載は全くみられない。著者らは、秋田市における救急救命士による気管挿管の事実を認識していたはずであり、意図的に記載しなかったものと思われる。
 論文(1)については、著者らは「After publication of the paper, we have become aware of a crucial error in the sampling of the patients.」として論文を取り下げている。しかし、ここに言う「重大な誤り」が何を意味するのかは具体的にされていない。このように論文(1)は取り下げられているものの、論文(2)、(3)では、CPAに関わるプレホスピタルケアの内容に明らかな誤りがあるにもかかわらず、誤った情報が世界に流れている。
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<小括>
 前回の現地調査で、CPA患者の社会復帰率に関する秋田市のデータには、総務省へ報告したものと市民向けのものと2通りのデータがあるとされた。今回、行政から出される公的文書と考えられる「消防年報」を詳細に検討したところ、データの修正が行われていることが明らかとなった。大幅な修正が行われているのが市民による心肺蘇生や社会復帰率などである事実から推測すると、秋田市消防本部は市民による心肺蘇生の実績を良く見せるためにしたものと思われる。関心のある項目のみに修正を加えたため全体のバランスを欠いて矛盾が生じ、社会復帰人員と社会復帰率の項目を平成13年版年報で削除せざるを得なくなったものと推測される。消防年報のデータが総務省へ報告されたものと同一であるか否かはわからないが、公的文書である消防年報のデータが意図的に操作されている事実は重く受け止めるべきであろう。本来、行政のデータは正しく公表されるべきものと考えられるが、秋田市においてはCPAに関わるデータが不正に操作されて公表されたのは遺憾なことである。
 Seinoらが報告したCPAに関する医学論文のデータは、Utstein-style により集められたデータの解析によるものであり、データの解析そのものは信頼できるものと考えてよい。しかし、同一地域での同一事業に関わるデータベースが発表の主体によって大きく相違することは、その地域の救急医療そのものに対する信頼性を大きく損なうものである。とくにデータ収集に当たって救急救命士による気管挿管の事実を伏せての医学論文の発表に関しては、著者らの良識を疑わざるを得ない。著者らがこの論文を取り下げたのは当然であるが、取り下げたから責任がなくなるわけではない。この誤った情報を基に別の論文が発表されており、関係者に混乱をもたらした責任は大きい。
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B.秋田市の「救急救命処置録」の検証
<調査目的>
 気管挿管が行われたと思われる事例を検証し、不適切と考えられる事例を選ぶことにより今後のメディカルコントロール体制に役立てることを目的に調査した。
<調査対象>
 秋田市消防本部の気管挿管を実施していた事案にかかる604例の救急救命処置録と搬送記録(平成3年8月〜平成13年10月)であり、総務省消防庁を通じて依頼し、秋田市消防本部から提出を受けたものである。これらの資料は、プライバシーに関わる部分が黒塗りされたコピーである。
<調査方法>
 4学会合同調査会の全委員が手分けして救急救命処置録を調査し、(1)気管挿管時に「心停止かつ呼吸停止」でなかったと思われる事例、(2)気管挿管後に換気不良と思われる事例、(3)現場から病院までの搬送時間が短いにもかかわらず現場での処置時間の異常に長い事例、(4)その他検討を要すると考えられる事例を選び出した。その結果、118例が何らかの問題の可能性がある事例として挙げられた。それらの事例を委員会で慎重に審議し、その中から合意を得たものを問題事例として選定した。
<調査結果>
 調査した604例のうち、「コンビチューブ挿入」の記載など気管挿管が行われていなかったと思われるものが20例あり、気管挿管が実施されていたのは584例と考えられた。
1.問題があると考えられる事例について
(1) 気管挿管時に「心停止かつ呼吸停止」でなかったと思われる事例
  「心停止かつ呼吸停止」でない事例は22例(3.8%)みられた。これらのうち、呼吸も循環も保たれていたと判断される例が3例、総頚動脈が触れるあるいは血圧が測定できるものの、呼吸停止がみられた事例は19例(無呼吸13例、下顎呼吸6例)であった。
(2) 気管挿管後、換気不良であったと思われる事例
  1回目の気管挿管が不成功であった事例が14例(2.4%)にみられた。そのうち8例は最終的に気管挿管を断念している。
1回目の気管挿管後に換気不良と考えられた事例は54例(9.2%)であり、このうち5例は救急救命士により抜管された。
(3) 搬送の時間経過について
  全事例の覚知から現着までの時間は平均7分27秒、現場滞在時間は平均15分43秒であった。現場滞在時間が20分を超えている例は112例、その内、25分以上は34例、30分以上は6例であった。気管挿管を2回実施している例の平均現場滞在時間は19分46秒であった。
以上のように、「心停止かつ呼吸停止」以外の22例、挿管後の換気不良54例、現場滞在時間30分以上の6例の75事例(12.8%)、延べ合計82件に問題が認められた。
2.重大な問題が示唆される事例について
 上記の事例のうちには、食道への誤挿入や片肺挿管の可能性が否定できないなど、重大な問題の可能性が示唆される事例がみられた。
(1) 食道への誤挿入の可能性が否定できない事例が1例みられた。再挿管が行われた例で、呼吸音微弱なるも胸部挙上は充分と記載されている。
(2) 片肺挿管の可能性が否定できない事例が2例認められた。両事例とも挿管後に換気不良で、片肺の呼吸音が聞こえないか微弱であった。
(3) 気胸を発症した事例が1例認められた。窒息によるCPAで、気管挿管後換気不良で気道抵抗(+++)。病着後、気管支異物が確認され、胸部X線で左気胸が認められた。
3.その他の事例について
 病院到着時の血圧が記載されていたのは23例であり、このうち現場で「心停止かつ呼吸停止」は18例であった。それらの中には窒息による心静止が13分続いた後に静脈路が確保され、血圧が250mmHg になっているなどの事例がみられた。また、今回調査した事例のなかに、救急救命処置録が一部修正されたと思われるものが7例みられた。コピーでの調査のため限界があるが、他の救急救命処置録とは明らかに異なっていた。
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<小括>
 秋田市の救急救命士による気管挿管の事例を秋田市消防本部から提出を受けた救急救命処置録と搬送記録から検証した。その結果、何らかの問題があると思われた事例が584例中75例、延べ82件認められた。気管挿管後も何らかの理由により換気不良であった例が最も多く54例に認められ、「心停止かつ呼吸停止」以外の患者に対する気管挿管が22例に行われていた。現在、特定行為の対象は、「心停止あるいは呼吸停止」と解釈されているが、循環が保たれているときの気管挿管については、熟練した医師により行われる場合であっても慎重に適応と方法(鎮静薬や筋弛緩薬の使用など)を考えることが必要とされている。厚生労働省「救急救命士による特定行為の再検討に関する研究班」の作成した気管挿管の業務プロトコールでも、気管挿管の対象者は「心停止かつ呼吸停止」の症例とされている。これらの問題事例のうち、食道への誤挿入や片肺挿管の可能性が否定できない事例が4例みられたが、これらの事例検証には病院入院後の経過、病歴やレントゲン写真との照合などが必要である。残念ながら病院や入院日の特定できる情報が開示されなかったため、これ以上の検証作業は行われていない。
 気管挿管が要因であったか否かは不明であるが、現場滞在時間が30分を超える事例が6例もみられたのは問題であると考えられ、現場で何が行われていたかを検証することも必要である。また、救急救命処置録の一部が修正されたと判断される事例が7例認められたのは残念なことである。
 
<まとめ>
 今回、4学会合同調査会が、秋田市の心肺蘇生に関わる資料と発表論文、ならびに秋田市の救急救命士による気管挿管の事例を医学的見地より検証した。その結果、秋田市の心肺蘇生に関わるデータには意図的な修正が加えられていることが明らかとなるとともに、関連する発表論文には救急救命士による気管挿管の事実が隠されていることが確かめられた。また、秋田市の救急救命士による気管挿管の救急救命処置録等を検証した結果、584例中75例、延べ82件に何らかの問題が認められた。これらの中には、食道への誤挿入や片肺挿管の可能性が否定できないもの3例、気胸を発症したもの1例が含まれていた。
 今回の報告が、現在各地で進められているメディカルコントロール体制の構築に向けた作業に些かでも役立てば幸いである。
 
<謝辞>
 今回の4学会合同調査会による検証作業にご協力いただいた総務省消防庁救急救助課ならびに秋田市消防本部に感謝申し上げます。
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<4学会合同調査会委員名簿>
日本救急医学会  
  小林国男(帝京大学医学部救命救急センター教授)
  山中郁男(聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院長)
  多治見公高(秋田大学医学部統合医学講座救急・集中治療医学分野教授)
(社)日本麻酔科学会  
  大橋 勉(国立病院東京災害医療センター麻酔科医長)
  野見山 延(国立療養所西甲府病院長)
  村川雅洋(福島県立医科大学医学部麻酔科学教授)
日本臨床救急医学会
  野口 宏(愛知医科大学高度救命救急センター教授)
  川前金幸(山形大学医学部救急医学教授)
日本蘇生学会
  丸川征四郎(兵庫医科大学救急・災害医学教授)
  村川徳昭(大館市立総合病院麻酔科部長)

表1
CPA処置搬送人員
平成年 5 6 7 8 9 10 11 12
報告年
7 152
135
161
         
8 152
135
161
169
       
9 152
135
161
169
179
     
10 152
135
161
169
179
207
   
11                
12   138 164 170 179
207
217
 
13       169
154 187 196 184
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表2
BS-CPR件数
平成年 5 6 7 8 9 10 11 12
報告年
7 17
38
71
         
8 17
38
71
84*
       
9 17
38
71
86
109
     
10
38
71
86
109
122    
11                
12   43

70

82 97
123 137  
13       87
76 99 107 95
*平成8年の資料(あきたしの救急’96)によれば、84人はBS-CPR(bystander cardiopulmonary resuscitation)実施したCPA処置搬送患者78人と、BS-CPRを行ったが社会死のため不搬送となった6人の合計である。平成8年以外のBS-CPR件数が不搬送患者を含むのか否かは不明であるが、社会死のため不搬送となった数が含まれている可能性を否定できない。
 
表3
BS-CPR実施率(%)
平成年 5 6 7 8 9 10 11 12
報告年
7


         
8 (11.2)
(28.1)
(44.1)
(49.7*)        
9 (11.2)
(28.1) (44.1)
(50.9)
(60.9)
     
10
(28.1)
(44.1)
(50.9)
(60.9) (58.9)
   
11                
12   31.16 42.68 48.24 54.19
59.42
63.13
 
13       51.48
49.35 52.94 54.59 51.63
*BS-CPR件数が84として計算されている。正しくは、78/169で46.2%となる。平成8年以外のBS-CPR実施率についても数値が誤っている可能性を否定できない。(表2参照)
( )は数値の記載は年報にはなく、記載されている実数を基に計算した数値を参考までに提示した。
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表4
社会復帰率(%) 社会復帰人員÷CPA処置搬送人員
平成年 5 6 7 8 9 10 11 12
報告年
7 7.24
8.15
11.18          
8 7.24
8.15
11.18
13.61        
9 7.24
8.15 11.18
13.61
10.61
     
10
8.15
11.18
13.61
10.61 10.14
   
11                
12   7.97 12.20 14.71 10.61
10.14
9.22  
13      
       
#H13 数値報告なし
 
表5
1ヶ月生存数と1ヶ月生存率(%)
平成年 6 7 8 9 10 11 12
報告年
7              
8              
9              
10              
11              
12 16(11.59%) 26(15.85%) 29(17.06%)
30(16.76%)
32(15.46%)
25(11.52%)  
13     30(17.75%)
11(7.14%) 20(10.70%) 14(7.14%) 21(11.41%)
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表6
社会復帰人員  自立生活可能者
平成年 5 6 7 8 9 10 11 12
報告年
7 11 11 18          
8 11 11 18 23        
9 11 11 18 23 19      
10
11 18 23 19 21    
11                
12   11 20 25 19 21 20  
13      
       
#H13 数値報告なし
 
表7
救急高度化に伴う社会復帰状況 ’98あきたしの救急(秋田市消防本部)
  平成4年度 平成5年度 平成6年度 平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度
CPA処置搬送人員 135
152 135 161 169 179 207
社会復帰人員 5
11 11 18 23 19 21
社会復帰率(%) 3.70 7.24 8.15 11.18 13.61 10.61 10.14
 
救急高度化に伴う社会復帰状況 2000あきたしの救急(秋田市消防本部)
  平成4年度 平成5年度 平成6年度 平成7年度 平成8年度 平成9年度 平成10年度 平成11年度 平成12年度
CPA処置搬送人員 135
152 138 164 170 179 207 217 203
社会復帰人員 5
11 11 20 25 19 21 20 23
社会復帰率(%) 3.70
7.24 7.97 12.20 14.71 10.61 10.14 9.22 11.33
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表8
あきたしの救急’96
社会復帰例(見込み含)の現場到着時の状態:救急隊による観察
  到着時所見   到着時所見
1 CPA 13 JCS 300,PR 108,RR 10
2 JCS 1,RR 30,PR 115,SpO2 83 14 JCS 300,RR 6,PR0,EMD
3 CPA 15 JCS 1,PR65,BP 170,RR 30
4

JCS 30,RR 32, PR 112

16 JCS 300,RR3-4,PR 0,Vf
5 CPA 17 CPA
6 JCS 3 18 JCS 300,RR 16
7 JCS 200 19 JCS 300,RR 0,PR 127,BP 256
8 CPA 20 CPA
9 JCS 0,RR 30,PR 72,BP210 21 CPA
10 CPA 22 JCS 300,RR 2-4,PR 0,Vf
11

JCS 200,RR 30

23 JCS 300,RR 0,PR 80
12 JCS 300,PR 70,RR 20,BP 80 24  
 
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