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バイアグラに関する日本救急医学会・日本循環器学会の提言

日本救急医学会々員の皆様へ


 クエン酸シルデナフィル(バイアグラ錠)の販売開始に臨み、日本救急医学会理事会は、島崎修次、上嶋権兵衛、山本保博各理事を代表として日本循環器学会と協議し、下記の提言を行いました。本会会員にとっては、特に、「2. 治療担当者に対して」の項が重要と思われますので、ご注意下さい。
日本救急医学会
理事長 島崎 修次
バイアグラに関する日本救急医学会・日本循環器学会の提言
平成11年2月22日
 今般、薬事法に基づき製造および販売が承認された勃起不全治療剤クエン酸シルデナフィル(バイアグラ錠)に関して、硝酸薬使用患者への本薬の投与は、時にショックあるいは心肺停止を来すことがあり、禁忌とされているのは周知の事実である。一方、バイアグラ服用歴(特に24時間以内)のある患者が狭心症、急性心筋梗塞などを発症した際、硝酸薬投与によりショックあるいは死亡例を含む重篤な副作用が発生する報告がなされ問題となっている。したがって、救急や循環器領域の医療現場において心血管系疾患患者への硝酸薬投与は十分な配慮が必要となるが、一方ではバイアグラ服用の可能性を考慮しすぎるあまり治療担当医が硝酸薬投与を逡巡するようなことがあっては本末転倒ということになる。
 以上のような観点から日本救急医学会と日本循環器学会は、バイアグラ服用歴のある硝酸薬投与適応患者とその関係者ならびに関連医療従事者に対し、以下の如き提言を行うものである。
 
1.患者に対して

 患者あるいは家族やパートナーは、心血管系障害時、自己の責任において治療担当医にバイアグラ服用の旨を伝えること。

2.治療担当医に対して

 治療担当医は、状況に応じ、バイアグラ服用歴について患者あるいは家族やパートナーに対する問診あるいは聴取を行うこと。服用歴が確認されない、もしくは情報が得られない患者に対しては、通常の狭心症、急性心筋梗塞等の治療を行うこと。

3.バイアグラ処方医に対して

バイアグラ処方医は、処方時に患者に対し以下の説明を行うこと。

1. 万一、心血管系疾患で治療を受ける際には、バイアグラ錠服用の時間と服用量を担当医に必ず伝えること。

2.

心血管系疾患の治療を受ける場合に、硝酸薬が使用できず他剤を用いざるを得ない時、硝酸薬と同等の効果が得られないことがあること。

3.

心血管系発作の治療を受ける場合に、バイアグラ錠を服用していることが担当医に伝わらなかった場合、硝酸薬を使用され死に至ることがあること。
 
 今後、心血管系疾患を有する者がバイアグラ錠を服用することに伴い、救急医療機関受診の機会の増加が考えられるが、国あるいは製薬メーカーをはじめとする関係各位は、バイアグラ錠服用に伴い、通常の医療に重大な支障が生ずるという問題点を、一般市民および関係者に広く周知徹底させることを要望する。
 
日本救急医学会 理事長 島崎 修次
日本循環器学会 理事長 矢崎 義雄
 
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