日本救急医学会・医学用語解説集

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創傷

一般的に「創」とは開放性損傷を意味し,「傷」とは非開放性損傷を意味するが広義には全ての損傷を意味する。創傷には様々な種類があるが,皮膚損傷の有無に基づく開放性損傷および非開放性損傷,あるいは,創傷の形態に基づく切創,割創,刺創,挫創,裂創,杙創,剥皮創などの分類がよく用いられる。

切創(incised wound):
鋭器による開放性損傷で,創縁は直線状,正鋭でなく挫滅縁があり,創端(創角)は破裂状,創面は平坦でなく,創洞は楔状で架橋構造を有しない。
割創(cut wound):
重量のある物体が体表面に打ちつけられて生じる開放性損傷で,創縁は直線状,正鋭で挫滅縁がなく,創端は尖鋭,創面は平坦,創洞は楔状を呈し架橋構造を有することが多い。
刺創(stab wound):
刺器による損傷で,刺器の種類により創の形態は異なる。
挫創(contusion):
鈍的外力が作用して生じる開放性損傷で,創縁は不整,表皮剥脱をともない,創端は不整,創面も不規則・不整,創洞は架橋構造を有することが多い。
裂創(laceration):
鈍的外力により表皮が過度に伸展されて生じる開放性損傷で,創縁は不規則・不整,創端,創面も不規則・不整,創洞は架橋構造を有する。挫創との区別はつきにくい。
杙創(impalement wound):
先端が比較的太く,鈍な,鉄筋や杭などの器が貫入した開放性損傷で,貫入した器の種類によって創の形態は異なる。
剥皮創(avulsed wound)あるいはデコルマン(decollement):
交通事故などの際,皮膚,皮下組織が,回転するタイヤなど,強い牽引力によって筋組織から剥脱されて生じる皮膚損傷。

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