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第5回 ER検討委員会議事録

日時: 2010年12月9日(木) 15時00分から17時00分まで
場所: 日本救急医学会事務所
出席者:
(敬称略・順不同)
委員長:
太田(祥)
委員:
根本、広瀬、本多、許、鈴木
欠席者:
嶋津、森村、太田(凡)、宮内
計6名
文責: 鈴木

議事内容

1.第4回議事録の確認

出席委員名の記載の追加と、typographical errorの修正を行い、再度回覧することになった。

2.指導医認定における診療実績について

将来計画委員会・6委員会合同会議(以下、合同委員会)報告書はカテゴリーA(重症救急患者の外来診療)をすべての救急医に必要な診療カテゴリーと定義している。ER型救急医も指導医資格取得には十分な経験と診療能力が求められていることが確認された(鈴木委員)。
  1. 指導医申請の際の診療実績 [A]経験すべき疾患
    合同委員会報告書の趣旨に基づき、入院診療のみならず外来診療での経験を認め、それを明記することが妥当と考える旨の提案が行われた。また、本委員会の従来の議論にある通り、ER型救急医が勤務する施設では重症外傷の診療経験に制約があることから、頻度の低い外傷の経験は困難と考えられる。[A]項目では、「内因性疾患」と比較して「外因性疾患」の一部に損傷の記載が詳細で頻度の低い損傷が含まれているので、「外因性疾患」における損傷の記載の改善を要求すべきであることが提案された(以上、鈴木委員)。
    本委員会から、外来診療での経験の記載を認めること、そしてそのことを明記するよう提案することになった。また、「外因性疾患」における損傷の記載を「内因性疾患」と同程度にまで集約することを併せて提案することになった。
  2. 指導医申請の際の診療実績 [B]経験すべき病態
    [B]項目に関しても、外来診療で各病態を経験していれば認めるとの趣旨の提案が行われた(根本委員および広瀬委員)。
    [B]項目が合同委員会報告書のカテゴリーA(重症救急患者の外来診療)またはD(重症救急患者の入院診療)に該当するので、指導医要件では、入院診療のみならず外来診療での経験を認め、それを明記することが妥当と考える旨の提案が行われた(鈴木委員)。
    なお、脳死については、外来診療では経験できないが、配点上は、必ずしも必須でないこと、指導医になろうとする救急医は経験すべき項目であることから、変更の必要はないとの合意がなされた。
    本委員会から、外来診療での経験の記載を認めること、そしてそのことを明記するよう提案することになった。
  3. 指導医申請の際の診療実績 [C]経験すべき手技
    合同委員会報告書では、手術経験が少ない医師にも申請が可能になるように配点を見直すことを提言し、本委員会に対しては救急初期診療に必要な広範な疾患群の診療経験をもって手術手技の点数不足を補う方策の検討を促していることが説明された(鈴木委員)。
    本日欠席の嶋津委員からの提案は[C]項目の配点を減らし[D]項目などを増やすことで相対的に手術手技の必須点数を減らすことであることが太田委員長から報告された。一方、合同委員会報告書にあるとおり、手術手技を外来初期診療の経験で代替すると[C]項目の手技の配点を[A]項目や[B]項目で代替させることになり、指導医認定の申請の際に、「救命型指導医」と「ER型指導医」の選択を迫ることになるとの懸念が出された(鈴木委員)。
    そこで、制度総則にある指導医資格の目的に「救急科専門医の養育」とあることに着目し、救急科専門医資格取得に必要な手技・処置(専門医制度診療実績表参照)の指導を行った場合に配点を行うことと、[C]項目が手技を記載する項目であることから、「手技」を「診療に必要な能力」と解釈し、現行の[C]項目の1.検査手技、2.治療手技に加えて、「3.救急外来診療における鑑別診断」(仮称)を創設し、そこに各種の症候の鑑別診断経験をサマリー形式で記載することにより配点を行う旨の提案が行われた(鈴木委員)。
    嶋津委員、本多委員、および許委員で具体案の文書化を早急に行うことになった。
  4. 指導医申請の際の診療実績 [D]参加・体験すべき事項
    [D]項目にICLS, JPTEC, 消防での講義、あるいは所属医療機関における救急部門に関する委員会活動(脳死判定委員会を含む)などを加えることが提案された(根本委員)。指導医制度の総則では、救急医学教育に携わることを指導医制度の目的の一部としていることから、救急医のみならず、初期臨床研修医、医学部学生、看護師を含む医療従事者、消防関係者、あるいは一般市民への教育と啓蒙を広く評価することが妥当との意見が出された(鈴木委員)。本委員会から、[D]項目について、救急医のみならず、市民、消防から医療に関わる職種とその学生の指導、地域医療や病院における救急関連の委員会活動等を広く認めるような検討を行うよう提言することになった。
  5. その他
    ER検討委員会Active memberの中には、指導医資格に魅力を感じないとの消極的意見があるため、魅力ある資格となるような方策が必要との意見が出された。 また、ER型救急医療を実践している施設では救急医が少なく、施設認定やその維持が困難な状況にある。 魅力ある資格とする具体策の一例として、現行の専門医指定施設要件である2名以上の常勤救急科専門医の要件を救急部門に専従している1名の常勤指導医で代替することを可能にするなど、検討が行われるべきであるとの意見が出された(根本委員)。

3.救急科専門医指定施設向けアンケートの実施について

12月9日現在、443施設中292施設(65.9%)の回答があり、締め切り前ではあるものの、前回調査の回収率を超える見込みであること、1月に回答を整理し、2月から解析を開始する方針であることが報告された(鈴木委員)。

4.第39回日本救急医学会学術集会について

第38回総会・学術集会では、ER関連セッションが盛況であり、内容の充実が図られているとの印象が語られた。次回、第39回総会・学術集会においてもER関連セッションを継続し、演題募集時のカテゴリーに「ER」を含めることが要望された。
第39回総会・学術集会における委員会企画セッションとして、ER型後期臨床研修プログラムの検討に関するセッションと若手救急医を対象にした事前登録制のWestern style case discussionをイブニングセミナーとして企画することになった。なお、Western style case discussionは許委員と鈴木委員が中心となり、日比野先生などと連携して行う方針になった。

5.その他

  • LLSAについて、2011年から活動開始し、隔月でホームページとメイリングリストにより情報発信を開始する準備ができたことが報告された(許委員)。
  • 1名のactive member応募の報告があり(鈴木委員)、登録が承認された。
以上
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